満州アヘンスクワッド(1) (コミックDAYSコミックス)
内容紹介
かつて「東洋の魔都」と呼ばれた満州国を舞台に、一人の青年が麻薬で世界を支配しようとする姿を描いた、極めて不謹慎で、かつ最高にスリリングなクライム・サスペンスです。
「究極のアヘン」が生み出す狂気
関東軍の農業技師として満州へやってきた主人公・日方勇(ひがた いさむ)。病弱な母を救うため、彼は軍の禁忌であるアヘン製造に手を染めます。彼が作り出した「純度100%の真アヘン」は、一度吸えば廃人確定の劇薬。その圧倒的な「毒」が、人々の欲望を暴走させ、満州のパワーバランスを根底から破壊していく様は圧巻です。
どん底からの「闇の成り上がり」
純朴な青年だった勇が、生き延びるために「伝説の麻薬王」への道を歩み始めるダークな成長物語です。持ち前の植物学の知識を武器に、現地のマフィアや軍の思惑を出し抜いていく知略戦は、手に汗握る面白さがあります。
美しき「氷の女王」麗華(リーファ)とのバディ
物語を彩るのは、満州の裏社会を生きる謎多き美貌の娘・麗華。勇の「技術」と彼女の「度胸・人脈」が組み合わさり、最強の密売組織「アヘンスクワッド(阿片分隊)」が結成される高揚感は、本作の大きな見どころです。
戦時下の「満州」という異様なリアリティ
煌びやかな繁華街の裏に、阿片窟や貧民街が広がる多民族都市・満州。その混沌とした空気感が、力強く、艶のある画風で鮮烈に描かれています。歴史の教科書には載らない「負の熱量」が、ページから溢れ出しています。
中毒的なカタルシス
法も倫理も通用しない狂った世界で、持たざる者が「毒」を使って巨悪に立ち向かう。その危ういカタルシスは、まさにアヘンのように読者を虜にする中毒性を持っています。
「この街の奴ら、全員俺のアヘンの虜にしてやるよ」
1巻の終盤、勇が覚悟を決める瞬間の表情には、もはや当初の気弱な青年の面影はありません。