アルスラーン戦記(3) (週刊少年マガジンコミックス)
内容紹介
わずか6人、標的は30万
天才軍師ナルサスと侍童エラムを加え、4人となったアルスラーン一行。しかし、彼らを捕らえんとする裏切り者・カーラーンの策が執拗に迫ります。
女神の如き美貌と卓越した弓の腕を持つ神官ファランギース、そして飄々と戦場を駆ける楽士ギーブ。最強の布陣が整った瞬間、パルス奪還軍(6人)による、常識外れの反攻作戦が幕を開けます。
一方、占領下の王都では、狂信的な司教ボダンによる文化破壊が進行。さらに地下深くでは、銀仮面ヒルメスと囚われのアンドラゴラス王が対峙し、パルス王家に隠された「血の禁忌」が静かに首をもたげ始めます。
ファランギース降臨と、最強の「6人」
「絶世の美女」と呼ばなければ返事すらしないファランギースの凛とした魅力と、それに鼻の下を伸ばしつつも超一流の技を見せるギーブ。この二人が加わったことで、戦力的にも華やかさ的にも完成された「チーム」としての面白さが爆発します。
文化を焼く狂気、ボダンへの憤り
異教の書物を片っ端から焚書にする司教ボダンの描写は、知識人であるナルサスならずとも強い怒りを感じさせます。「略奪」以上に「歴史と知識を消す」行為の醜悪さが、ルシタニアという勢力の異質さを際立たせています。
地下牢に響く、王家の「血」の因縁
鎖に繋がれた父王と、憎悪を燃やす銀仮面。ヒルメスの正体、そしてアンドラゴラスが隠しているパルス王族の秘密。「正統なる血筋」を巡るミステリーが、単なる戦争物語に深い陰影を与えています。
戦死した敵兵のために祈りを捧げるアルスラーンの姿に、胸が熱くなりました。戦場においてそれは「甘さ」かもしれませんが、憎しみの連鎖を止めることができるのは、そんな彼の「分け隔てない慈悲」だけなのかもしれません。 最強の戦士や天才の軍師が、なぜこの非力な少年に惹かれ、命を懸けるのか。 その答えが、戦場で見せる彼のふとした仕草や言葉に集約されている気がします。