聖骸の魔女(2) (ヤングキングコミックス)
内容紹介
「最初の魔女」の真価。偽りの支配を切り裂く剣と矢
魔女と人間の全面戦争が激化する中、少年ニコラは二人の「最初の魔女」――エゼルバルドとウプスラを従え、次なる目的地「シピッリーニ」へと足を踏み入れます。そこは、女代官シビラ(憤怒の魔女)が死の接吻で「不屍者(シネズ)」を生み出し、民を恐怖で支配する呪われた街でした。
捕らえられたニコラを救うため、自ら敵陣へと乗り込むエゼルバルド。そして、圧倒的な武力を見せつけるウプスラ。しかし、最強の魔女たちであっても、その身は血の通った「女」であり、過酷な制約が彼女たちを襲います。
魔女と人間の全面戦争が激化する中、少年ニコラは二人の「最初の魔女」――エゼルバルドとウプスラを従え、次なる目的地「シピッリーニ」へと足を踏み入れます。そこは、女代官シビラ(憤怒の魔女)が死の接吻で「不屍者(シネズ)」を生み出し、民を恐怖で支配する呪われた街でした。
エゼルバルドの矜持:拷問に抗う「女の見栄」
敵の手に落ち、過酷な拷問を受けながらも、ニコラ(夫)に醜い姿を見せたくないと毅然と振る舞うエゼルバルド。その「見栄」はもはや信仰に近い神々しさを放ち、彼女がただの兵器ではなく、誇り高き一人の女性であることを強烈に印象付けます。
ウプスラの圧倒的剣技と「月の障り」
自称・憤怒の魔女であるシビラを「偽物」と断じ、一瞬で切り刻むウプスラの剣技は圧巻。しかし、そんな最強の彼女が「月のもの(生理)」によってアドベント(降臨)不能になるという展開は本作の白眉。全能ではない、肉体を持つ女性としての「生々しい設定」が、物語の没入感を高めています。
ニコラの出生に迫るシビラの最期
「お前の母親のようなもの」という不気味な遺言。ニコラが単なる観測者ではなく、魔女たちの「業」そのものから生まれた存在であることを予感させ、物語は一気にミステリアスな深淵へと加速します。
第2巻にして、魔女たちのキャラクターがさらに深掘りされました。 特にウプスラの「生理による弱体化」という設定には驚きましたが、それがあるからこそ、彼女たちが現世に肉体を持って「顕現」している実感が湧きます。 魔女の卓越した特殊能力(万能感)の反対側に、女性特有の不自由さというリアリティを放り込む。その絶妙なバランス設定が、妙な説得力を与えていると思いました。 2巻の終わりの方では、3人目も登場します。彼女は一体どんな能力をもっているのでしょうか。