アルスラーン戦記(17) (週刊少年マガジンコミックス)

アルスラーン戦記(17) (週刊少年マガジンコミックス)のカバー画像 発売日: 2022年6月9日 著者: 田中芳樹荒川弘 出版社: 講談社

Amazonで見る

内容紹介

王都での救出劇。そして「血の秘密」は灰となる

ギランを掌握し、反撃の準備を進めるアルスラーン。その裏で、王都ではルシタニアの内紛が激化します。ギスカールの陰謀に巻き込まれたマルヤムの内親王イリーナ、そして正義感ゆえに窮地に陥ったエステル。二人に突きつけられたのは、残酷な「火あぶりの刑」でした。

絶望の淵に現れたのは、復讐の鬼・ヒルメス。イリーナを救うため、彼は初めて「憎悪」ではなく「慈愛」の表情を見せます。一方、パルス王家の正当性を揺るがす「バフマンの遺書」が発見されますが、それはあまりに無慈悲な形で闇に葬られることに――

イノケンティス王を守ったものは・・

イリーナ姫の必死の刺突を、その豊満すぎる体で受け止めた国王。 神の名を叫ぶ王、しかし彼を守ったのは神ではなく皮下脂肪。 同じ神の名を叫んだイリーナとの皮肉な対比が際立ちます。

ヒルメスの「男気」と、メルレインの「引き際」:

イリーナを救い出すヒルメスの、作中屈指のヒーローっぷり。それを見届け、「俺はもう必要ないな?」と潔く去るメルレインが最高にかっこいい。まだ父の仇とは知らぬ二人のニアミスに、運命の悪戯を感じずにはいられません。

ザラーヴァントとジムサの友情

かつての敵同士が、アンドラゴラスに見切りをつけ、共に脱走する展開は胸熱です。 アンドラゴラスに対する口上など、ザラーヴァントの「いい男」っぷりが急上昇。 アルスラーンの元へ向かう二人の道中に幸あれ。

「血の秘密」の消失

バフマンが命懸けで残した文書を、ためらうことなく焼き捨てるアンドラゴラスとタハミーネ。真実を知る機会を奪われたキシュワードの苦悩と、パルス王家に横たわる「暗黒」の深さが強調される、不気味で重要なシーンです。


第17巻は、アンドラゴラス王の「独裁」に周囲が限界を感じ始めているのがひしひしと伝わってきますね。ルーシャンの落胆や、若い将たちの不満…。 一方で、アルスラーンの元には「自らの意志で」仲間が集まってくる。この対比が、次なる時代の到来を予感させます。

また、デマヴァント山から這い出した「何か」の描写にはゾッとしました。人間同士が王座を争っている間に、取り返しのつかない邪悪が解き放たれようとしている。歴史戦記から、一気に「世界を救う神話」へとギアが上がるワクワク感がたまりません。

エステルとアルフリードの出会いや、メルレインの兄妹再会など、人間関係のパズルも埋まり始めました。バラバラだった英雄たちが、一つの旗の下に集結する日は近そうです。

Amazonで見る

タグ

シリーズ